どうも。いとです。

もうすっかり春ですね。

どうですか最近。

心、荒んでいたり、薄汚れていたりしませんか。

ちなみに私、会社の今いる部署で働いて間もなく2年経つんですけど、

さすがにある程度は仕事にも慣れてきて、頑張り次第じゃほとんど残業せずに帰れるようになってきたところだったんですよね。

それがなんと今度は残業の少なさから、人事に暇な部署認定されて4月から人員が一人減らされることになりました。

おめでたいですね。

ここのところは、どうしたら合法的に人事に復讐することができるかばかり毎日考えています。

これはかなりしつこいタイプの汚れですね。

きっとあなたの心も、こんな些細な日々のあれこれによって、酷くこびりついた垢や、黒々とした染みに蝕まれてしまっているのではないでしょうか。

さて。

そんな私やあなたにちょうどいい洗剤があるので、どうぞ、使ってみてください。

こちらです。

『薫る花は凛と咲く』第①巻表紙より

本日、3月9日、ついに待望の第①巻が発売となった本作『薫る花は凛と咲く』。

こちらが今世紀で一番全力で推していきたい洗剤になります。

『薫る花は凛と咲く』は、講談社が運営する漫画アプリ、マガジンポケットにて大人気連載中の青春学園漫画。

まだ連載が始まって間もないながらも、近い将来、確実にアニメ化されるであろう注目の作品となっております。

そのあらすじはいたってシンプルで、言うなれば現代版ロミオとジュリエット。

バカが集まる底辺校、千鳥高校の生徒である紬凛太郎(表紙左)と、そのお隣に位置する私立の名門お嬢様学校、桔梗学園に通う和栗薫子(表紙右)が、その立場の違いやしがらみを乗り越えながらも惹かれ合っていくというお話。

凛太郎は、身体が大きく、見た目の厳つさからよく不良と間違われて怖がられてしまう。

しかし薫子はそんな凛太郎を怖がることもせず、優しい人だと言ってのける。

昔から見た目のせいで誤解を受けることが多く、いろいろなことを諦めてしまっていた凛太郎も、そんな薫子のことをもっと知りたいと惹かれていく。

もう、こんな一昔前の少女漫画のお手本のような設定の話、読んでられっかよってね、令和を生きるアラサー社会人男性であるわたくしも、そんなひねくれた気持ちで、読むと貰えるアプリ内ポイント目当てに1話目をパラパラと読んでしまっていたわけなんですけどもね、

一つだけ言わせていただけるなら、

“尊”

です。本当にごちそうさまでした。

まず、登場人物がみんないい子過ぎる。

ヒロインたる薫子は当然のことながら、凛太郎が本当に素直ないいやつで、少年誌のラブコメ主人公特有のうざったさも、少女マンガのイケメン特有のまどろっこしさもない。

読んでいてノンストレス。それでいてフレッシュネス。

さらに凛太郎と薫子の友達も、漏れなくいい子しかいない。なんだこの優しい世界線は。

みんな魅力的で、恋愛的な情緒も、友情のくすぐったさも、ものすごく丁寧に描写されている。

これぞ青春。

こういうのでいいんだよ、こういうので。

そしてなんといっても、凛太郎と薫子の深まりゆく関係性に心がバシャバシャと洗われていく。

二人の会話シーンを読むたびに、無意識に口許がにやついて止まない。

ほうじ茶片手に一生眺めていたいですね。

凛太郎の嘘のない台詞に、

薫子の眩し過ぎる笑顔に、

初々しいやり取りに、

いったい何人の読者が緩みきったにやけ面を強いられてきたのだろうか。スマホの画面を暗くしたとき反射して映る顔だけは絶対に見ちゃダメだぞ。

読めば読むほど心が浄化され、己の中に住まう憎しみや悲しみの渦が打ち消され、健やかなる魂だけがそこに凪ぐようにある。

これぞまさに“尊”の所業。

そうだ、もう私は誰も憎くない。

現場の実情なんて興味も持たない無情な人事も、4月で異動するから関係ないと知らん顔の上司も、まったく、憎くない。

ケーキを満面の笑みで美味しそうに頬張る薫子のご尊顔を思い浮かべ、心を丸洗いした私は、もう誰も憎くなんてないのだ。

さあ、あなたも『薫る花は凛と咲く』第①巻を読んで、凛とした綺麗な心を手に入れましょう。

ところでどなたか良い転職先知りませんか?